【第5回】現役フリーランスに本音を聞いてみた~イラストレーター月見さん

Wayhomestudio – jp.freepik.com によって作成された brush 写真

生計を立てるために十分な収入が得られない
・今月お金が苦しい…報酬の振り込みを早めてもらいたい…

・教材やスクールが沢山あって何から始めたらいいのか分からない

 絵を描くのが好きでイラストレーターになっても辞めてしまう人は少なくありません。プラス面だけでなくマイナス面も知っておく事で、「自分の好きなことを仕事にする」という夢が叶いやすくなるはずです。

 大好評のインタビュー企画第5回はプロのイラストレーター月見さんに登場してもらいました。

目次

気になる職歴、結構めちゃくちゃだった

宮崎

よろしくお願いします。月見さんの自己紹介を簡単にお願いします。

月見

 よろしくお願いいたします。イラストレーターの月見と申します。
 普段は主にLINEスタンプ、広告漫画、それから企業のホームページのイラスト案件だとか、チラシ販促物のイラスト制作物を中心に、お仕事をさせていただいております。

宮崎

 そうなんですね。LINEスタンプてどんな人たちから依頼がありますか?

月見

 そうですね。自分のキャラクター、経営者さん本人のスタンプを作ることが今は多いです。御自身が本当にキャラクター化してるような、御自身が商品だよって人居るじゃないですか。そういう方に特に好まれて注文いただいてます。

宮崎

 もともとイラストを書いたりするってことはやってたんですか。

月見

 はい。物心ついた頃から絵を書くのが好きで、飽きっぽい私がずっと続けてこれた唯一の趣味とも言えますね。

宮崎

 いいじゃないですか。好きなことが仕事になるみたいな。

月見

 そうですね。

宮崎

 会社員は経験されてるんですか。

yt_united

 はい、会社員は経験あります。

宮崎

 前職何をされていました?

月見

 前職は営業職でした。

宮崎

 営業。全く違いますね。
 そこで何年ぐらい務めたんですか。

月見

 私、結構職歴がめちゃめちゃで、その仕事自体は2年半くらいですね。

宮崎

 職を転々としてっていう感じ。

月見

 そうですね。その前も、営業職だとかコールセンターでもアウトバウンドだとか、接客業を中心に転々とした時期がウン年ありますね。

宮崎

 意外とイラストを書くっていうよりかは、人とコミュニケーションをとったりとか、営業したりとかいう時期が長かったって感じなんですね。

月見

 はい。おっしゃる通りですね。むしろそれ(コミュニケーションや営業力)がなかったから、イラストレーターになりたかったんです。
 その力が無いっていうのを痛感した出来事があって、それを身に付けるために、その仕事を選び続けたっていうのがありますね。

イラスト公募展での成功体験から修行時代へ

宮崎

 なるほど。でもそれすごい大事だと思います。
 フリーランスになったきっかけってあったんですか。

月見

 そうですね。もともとフリーランス志向が強かったんですよ。小学生の頃から、自由に生きたいっていうのが私の中の強い願望でありました。ゆくゆくはフリーランスとして生活していきたいなと、ぼんやりと夢があったんですね。 

月見

 きっかけは何個かあって。最初は20歳くらいのときなんですけど、イラストの公募展に応募したことがきっかけですね。そこで大賞には選ばれなかったんですけど、最終選考にいくつか残ったりして、編集者さんとちょっと繋がれるきっかけができたんです。そこから仕事をいくつかもらえたっていうのが、「もしかして私フリーランスとして生きていけるかも」と調子に乗ったきっかけですね。

宮崎

 そういう成功体験みたいなのって大事ですよね、フリーランスになるには。

月見

 大事ですね。おっしゃる通りです。
 その体験があったから、今があるっていうのは言えますね。そこからすぐ失速してしまったので「私にはちょっといろんな能力が足らないな」と考えに至り、長期間の修業時代ってのに突入します。それが営業だとか、接客業だとか、無差別にやってた時代ですね。

宮崎

 でも自分がフリーランスとして活躍していくためには、そこのスキルが必要だから、修行期間を置いたっていうことですよね。

月見

 そうなんです。当時の私にはそれが一番大事かなと思ってました。マーケティング力付けても良かったと思うんですけど。そのときには思いあたらなかったですね。

宮崎

 月見さんの在りたい姿があって、そこに対して何か必要なスキルとか能力が必要だからそういうことやってたっていう、逆算型で生きてるなって僕思ったんですけど。

月見

 ありがとうございます。

月見さんの仕事の取り方

宮崎

 今LINEスタンプとか、広告漫画とか、販促物のイラストとか、いろいろイラスト方面で仕事をされていますが、その仕事は具体的にどうやって取っていますか?

月見

 今はそうですね。BNIのおかげってのが大きいんですけど、紹介が多いですね。
 あとは人の繋がりとか、紹介と同じですね。人の繋がりからたまたまそういう話になったりだとか、思い出していただいたりだとか。常に人の輪に顔を出しておくっていうのは意識してますね。そこから仕事になることが多いです。

宮崎

 BNIって異業種交流会があってそこに毎週参加するやつですよね。
 その経営者交流会に参加された時期って、フリーランスになってからすぐ入ったのか、少しいろんな交流会を転々とした中で「ここが良いな」と思って入ったのか、どちらですか?

月見

 フリーランスになる前にですね。なる前に見学に行って、独立してから入ったって感じですね。独立前後に審査をして、みたいな感じです。結果的に独立後に入ったって感じなんで、ほぼ一緒ですね。

宮崎

 なるほど。そのBNIに入る前、入った後もいろんな交流会って行かれました?

月見

 そうですね。入る前にいろんな交流会に行ってた時期があって、そこでやっぱりBNIの違いがわかったので、BNIにすんなり入ったっていうのもありますね。
 営業時代に仕事の関係で、いろんな交流会に参加してたんですけど、やっぱり通常の交流会はみんな「売り込むぞ、売り込むぞ」みたいな空気が駄目で、いろいろ出てちょっとしんどくなってしまったんですよ。
 しばらくお休みしてたんですけど、友人からBNIの招待を受けました。「友人からの誘いなので、参加してみようかな」みたいな感じで、その子の為に行ったんですけど、全然雰囲気が違ったんです。「ここは違うな、ここは良いな」って思いました。

月見

 BNIに入る前の方が交流会いっぱい行ってましたね。それから他の交流会にも行き始めたのは。BNIに入ってからしばらく経ってからですかね。

宮崎

 メインはそういうオフラインの場に行って、自分の顔と名前を覚えてもらって、そこからお仕事振ってもらったりとか、ご紹介して頂いたり、そんな感じで仕事を取っていることが多いっていう感じですか?

月見

 そのやり方がやっぱり多かったですね。

クラウドソーシングの光と影

宮崎

 なるほど。そういうのも本当に大事ですよね。
 いろんな方のお話聞いてると、例えばクラウドワークスとかランサーズとか、クラウドソーシングのサービスってあるじゃないですか。ああいうのって使った経験ってありますか?

月見

 あります。独立前の営業職時代に2年ほどイラスト業と兼業していたんですけど、そのときはココナラとか、そういったアウトソーシングのサービスで仕事を取ってくるのがメインでした。

宮崎

 そうなんですね。そのときの話も聞きたいんですけど。

月見

 そうですね。やっぱりクラウドソーシングて実績がない人間にとっては、すごく入りやすいサービスだなと思っています。
 正直価格が他のサービスとあわせて一覧で出るので、先方の予算がどれくらいか分かって見積しやすくて、仕事も取りやすかったりするんですよね。
 なのでそういった意味ではすごく初心者には実績を積む場としてかなり良い場所なんじゃないかなと思っております。

月見

 ただ、クラウドソーシングをメインにずっとし続けることは、独立したら難しいと思いますね。副業だからこそ、兼業だからこそ、あの場で成り立つって感じですね。

宮崎

 それすごい気持ちわかりますね。
 クラウドワークスとか僕は発注者側でしか使ったことないんですけど、ライターさんとか募集するときって、それこそ一文字0. 3円とかで募集したことあるんですよ。
 それでもその中で手をあげてくれる人っていうのはやっぱり居て、「誰がこの仕事するんだろう」と思ったんですけど、やっぱりいるんですよ。
 でもそこで実績を積むっていう発想がまずあれば、別にいいのかなとは正直思います。それが後から大きなリターンを産むって考えれば。

月見

 そうなんですよね。おっしゃる通り。
 最初は経験を積む事優先でいいと思います。
 でもアウトソーシングって基本的にはお客様から連絡が来て、仕事をするっていうスタイルが多いので、他にも営業手段があった方がいいですね。

月見

 独立してからアウトソーシング1本で続けると、報酬がアウトソーシングの相場で大体固定されちゃって、新しいお客さんの開拓も難しくて、そういう所から抜け出せないんじゃないかなと思っていますね。

宮崎

 難しいですよね。本当に単価の高い仕事になればなるほど、そこに人がどんと集まるから、その中で選りすぐりの人が集まって、猛者の中で戦わなきゃいけないみたいになっちゃうから、ちょっとそれは難しいと。

月見

 そうですね。難しいですね。いろんな意味で大変な場所ですね。

今でも悩み続ける価格設定

宮崎

 兼業から始めてフリーランスになったときに、一番苦労した事とか、嫌な思いをしたみたいなことってありますか?

月見

 そうですね一番苦労した、苦戦したのは価格設定ですね。価格設定がもうほんとに基準が無いなって感じました。何を参考にしていいかわからないので。
 前職がデザイナーさんだったりだとか、イラストレーターさん抱えてた会社に務めてたっていうなら、イメージ湧くと思うんですけど、それがなかったので余計に雲をつかむような、手探りな感じでした。今も価格設定は悩み続けてますね。

月見

 あと苦労したっていうのは、やっぱり価格交渉ですかね。今はそうでもないんですけど、世間がイラストに対するだいたいこれくらいの価格だろうっていう、それぞれ価格があるじゃないですか。相手のイメージがちょっと安過ぎる場合もあったりするので、それを「その価格じゃできない」ってことをちゃんとわかってもらうように、お話するっていうのに結構苦戦しましたね。
 最初は自分の中のこんなに頂いて良いんだろうかっていう、殻を破るのも大変でした。

宮崎

 クラウドソーシングで育ったが故の。

月見

 故のですね逆に。
 アイコンとか報酬3000円とか5000円とかで(5000円は多分いい方なんでしょうけど、)やってる方ですごい絵師さんでも正直全然いるじゃないですか。

月見

 最近Twitter始めたんですけど、Twitter見てると本当にいるんですよ。「え、こんなクオリティーで、こんな価格でやってたらこの人なりたたないだろう」っていうふうに、老婆心ながら心配しちゃったりするんですね。
 でも気持ちもわかるんですよ。世間が求める価格と自分が掛けてる労力に対して、ちょうどいいところを取るっていうのが、すごく心理的にも社会的にもいつも苦戦してますね。
 それが自分の中で苦労しているところ、かもしれないですね。

宮崎

 イラストに対する世の中の価格相場がバラバラなんですよ。月見さんがおっしゃった通り。
 イラストに対して価値を置いてる人は、「それぐらい払ってもいいよね」みたいに思うけど、クラウドソーシングの値段で見ているような人達って、きっとそうじゃないでしょうね。

月見

 すぐ出来るからいいでしょう、みたいな人もいますよね中には。

まさかの黒字倒産を疑似体験

宮崎

 例えば発注の内容が抽象的でわかりにくくて苦労した事はなかったですか?

月見

 そうですね、抽象的だったときは、そこに関しては具体的に確認しますね。「こういう感じでしょうか」みたいな、私なりのイメージを提案して、相手のイメージを確認するというか。摺り合わせですね。
 それは営業職やってたから、あんまり苦労しなかったのかもしれないです。今思えば確かに価格の次にちょっと大変だったとこかも知れないですね。

宮崎

 収入面とかで苦労したことはなかったですか?

月見

 収入面だと初期の頃に、支払いサイクルの設定が甘かった故に、入ってくる予定はあるんだけれど、今現金が足らなくて、操業やばいみたいなことはありましたね。
 黒字倒産ってこうやって起こるのかみたいな、疑似体験したことあります。

宮崎

 資金繰りやばいぞみたいな。

月見

 その時に、支払い設計は本当大事だなって思いましたね。

宮崎

 その時はどういう設定にしてたんですか?30日とか60日とかですか?

月見

 ほとんどが先方の言われるがままだったんですよね。だいたいおっしゃる通り60日だとか2ヶ月後支払いだとかが多くて。それ故にその間の1ヶ月(資金が)が足らないみたいな事がありました。

宮崎

 ある程度そういうものも、自分マターで決めた方がいいですよね。

月見

 本当にその通りですね。決められるところは(自分が)握ったほうがいいですね。

重い日も安心、健康すぎてしょうがない

宮崎

 逆にフリーランスになって何か得したなみたいなことってありますか?

月見

 フリーランスで得したことっていえば、平日自由に動けるってことですかね。
 私結婚してないんで、多分結婚したらもっとメリットって感じると思います。私は生理が結構重いんですよ。会社員時代も本当に、初日、2日目って一番重いんですけど、どっちか1日はほぼ休んでたんですよね。 

月見

 フリーランスになってからは、自分の体調スケジュールに合わせてある程度組むことができます。
 正直フリーランスだったら休んでも、辻褄が会えばいいわけじゃないですか。お仕事の納期が間に合えば。
 自分体調に合わせて仕事ができるようになったっていうのは、今思えばすごく大きかったですね。

宮崎

 自分で時間をコントロールできる、じゃないですけど。

月見

 女性はやっぱり重い方も多いので、そういうコントロールが出来るってすごくいいと思いますよ。

宮崎

 僕は健康過ぎてしょうがないですね。朝起きる時間も自由だし、夜何時に寝ようが構わない訳じゃないですか。朝起きて満員電車乗るとかも無いですしね。

月見

 そこも大きいですね。満員電車に乗らなくていいっていうのは確かに。コロナだから余計に。

一歩踏み出せば意外となんとかなるフリーランス

宮崎

 なるほど。月見さんの周りで例えば独立してフリーランスになりたいっていう人がもしいたとしたら、そういう人に対してどんなことをアドバイスしてあげますか?

月見

 そうですね案ずるより産むが易しっていう諺があるじゃないですか。それをそのまま言いますね。
 結局フリーランスなれてる人、なれてない人の違いって、もうそこで踏み出してるか、踏み出してないかの違いでしかないと思います。悩んでるならやればって感じです、ってアドバイスじゃないですねこれ。突き放してますねだいぶ。

宮崎

 とりあえずやればいいよみたいな。

月見

 そうですね、「やればいいよ」って感じですね。
 アドバイスを受ける側の方はすでに副業をやっている設定ですか?

宮崎

副業としてもやってる方でもいいですよ。

月見

 フリーランスになりたいって人で、まだ何もしてない人だったら、副業をおすすめしますね。まずは仕事しながらでも踏み出してみればってこと。副業としてやっていて、見込みがありそうな方であれば、先ほどのアドバイスをします。

宮崎

 いきなり副業も経験しないで独立しますというよりかは、それちょっとリスクは大きいから、最初は自分ができる範囲で副業から始めて、そこである程度稼ぎが増えてきたら、独立するタイミングかなみたいな。

月見

 そうですね。

宮崎

 副業するのも躊躇ってるんだったら、案ずるよりも産むが易しということで、とりあえずやっちゃえ、Youやっちゃいなよって感じで。

月見

 はい。おっしゃる通りです。今はいろんな場所が用意されているので、副業もやりやすいと思います。

宮崎

 たしかに。むしろ副業しないと生きていけない時代になりますからね。

月見

なりますね。

宮崎

 わかりました。今日お時間いただいてありがとうございました。

月見

 ありがとうございました。

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