【第4回】現役フリーランスに本音を聞いてみた~エンジニア板東さん

・仕事を獲得するための営業力はどうすればいいか?
・エンジニアとしての仕事の幅が広がらない
・仕事の不安や悩みを相談したいけれど、相談できる人がいない

 世間ではDXが追い風となってフリーランスではたらくITエンジニア・プログラマー・SEが増加していますが、今は会社員だけれど将来は独立したいというIT技術者は多いのではないでしょうか?

 年収・生活の自由度の高さに魅力がある独立・起業という生き方ですが、いざフリーランスになろうと思うと不安や心配が多いのも事実。

 そんな方のために、今回は現役フリーランスエンジニアの板東さんに、フリーランスのメリット・デメリット・良かったこと・辛かった事等をインタビューしてきました。

目次

21歳からフリーランス

宮崎

 よろしくお願いします。簡単に板東さんの自己紹介をお願いします。

坂東

 はい、よろしくお願いします。
板東と申します。エンジニアとしては今年で10年目ぐらいになってまして、インフラのエンジニアで6年と、アプリケーションっていうサイト作る仕事で4年の合計10年になってます。

宮崎

 10年エンジニアやってるってすごいっすよね。

坂東

 どうなんですかね広く浅くというか、いろいろやってるから「これに特化している」ってのはあんまりないんですけど。

宮崎

 つまみ食い的な感じでやってったら、結局そういう経歴になったみたいな感じなんですか。

坂東

 そうですね。なので、いろんなところからお声かけていただくってのは確かにあります。

宮崎

 フリーになってから10年ですか?それとも途中からですか?

坂東

 21から始めて、今年が31になるので10年ですね。

宮崎

 21まではエンジニアではなかったわけですよね。

坂東

 高校を出て大学行ってないんですけど、18から3年間だけ家の近くの工場で働いてました。そこからエンジニアになったので、3年間だけブランクがありますね。

人を紹介するとお金が増えるっていう素敵なやつ

宮崎

 フリーランスのエンジニアになったきっかけは何でしたか?

坂東

 3年ぐらい近くの工場で働いていたんですけど、よくある話で、石の上にも3年ということで、3年経ったら会社を辞めようと思って会社を辞めました。
 その後特に次のあてもなかったんですが、働かなくてもお金が入る仕組みみたいのがあるっていうのを知人から聞きました。不労所得ってやつなんですけど。

宮崎

めちゃめちゃ怪しいじゃないですか!

坂東

 「うちのセミナーに来たら、そういうのがあるよ」って聞いてホイホイついて行った訳ですね。

宮崎

 よくあるやつだ、喫茶店で喋ってる。

坂東

 そしたら化粧品やフライパンを売るようなところだったんです。ちょっと名前は伏せときますけど。

宮崎

 スキンケアとかサプリメントとかですね。

坂東

 しかも何とそれがですね、人を紹介するとお金が増えるっていう素敵なやつで。
 「次の仕事見つけずに、一緒にやろうよ」って話があってですね。そこをちょっとやろうかなっていうところまでいったんです。

宮崎

 契約はしなかったわけですね。

坂東

 実はファミレスに行って契約書の紙までは書いたんですよ。

宮崎

 なるほど、やりますと。

坂東

 そのセミナーの上の人に「自分はもう一攫千金狙ってやりますよ」みたいなこと言って契約書までは書いたんですけど、渡す段階の時にそれを破いちゃいまして。

宮崎

 その場でバーッて書いて、やりますってバッて出した時に破いちゃったんですか。

坂東

 そうですね。ちょっと考えたんですけど、なんかやっぱり自分のために人を売るってのはどうしても抵抗があって。

宮崎

 人を紹介して、自分に所得が入ってくるっていうのはどうなのかと。

坂東

 そうなんですよね。契約に行く前の段階ではやる気満々で周りの人に声をかけてみたんですけど、その場の勢いで紙を書いてみたものの、やっぱりいろんな方からそこに行く前に危ないんじゃないか?など止められて。

宮崎

 相談してた訳ですね。

坂東

 「不労所得ってのがあるらしいよ。なんかこのシャンプーで髪を洗うと、なんかすごい肌にいいらしいよ」っていう話をですね。田舎もんでしたね僕もね。

宮崎

 だいたい誰もが通る道だと僕は思うんですけど。 

坂東

 多分起業とかする人はそういう感じが多いかもしれないですね。

宮崎

 そういう方と接触するってことは、多分あると思うんですよ。

「あなたはうちの社員じゃないですよ」給料日なのに入金されてない…

坂東

 そのあと、不労所得みたいなとこをもともとやってましたっていう人、やってたけど今はやめたって人が、現れたわけですよ。
 「この人は自分の悩みを聞いてくれるんじゃないか」って信じてしまって、そういった方にまたホイホイついていたわけですね。
 最初は不労所得で稼がしてくれるって人にホイホイついてって。次はそれが怪しいと思ったら、それをやめた人っていう人が現れて、その人にまたついていく状態ですね。

坂東

 その人がやってた会社が通信業で、インフラの部門、例えば電気工事とかそっち系の仕事になっちゃうんですけど、ヘルメットかぶってとかそういう感じのところの仕事をやってるようでした。
 「もし仕事がないんだったらうちで働かないか」ってその不労所得辞めた人に言われたんですね。

坂東

 これは入社の誘いかな?と思い、そこで働き始めました。1ヶ月後に給料日が来たんですが、入金されてないから「給料もらってないのですが?」って話をしたら、「あなたは業務委託だから、うちの社員じゃないですよ。だからうちに請求書出して下さい」って話を言われました。
 はて?請求書って何ですか?っていう状態でフリーランスが始まりました。

宮崎

 そもそも最初から業務委託だってことを言われてたんですか?

坂東

 いやなんか普通にうちで働きなよ位のノリですね。
 「請求書?えっ?給料じゃないんですか」みたいな話で形式的には業務委託から始まって、仕事がエンジニアだったっていうことですね。なので初っ端からフリーランスエンジニアってことですね。

宮崎

 そこでインフラ系のエンジニアとしてキャリアをスタートした。

坂東

そうですね。

職場は山!?

宮崎

 その当時はどんな仕事してたんですか。

坂東

 通信業というのは携帯電話の分野もやっていて、やっていた業務としては、夜中に携帯の電波のアップデートをかけるんですけど、たまに失敗するやつがあります。アップデートに失敗したやつって機械自体がうまく動かなくなるんですよ。それを夜中に緊急発進して現場に直しに行ったりとか、山の中に2人で登ったりして原因を探したりとか。
 ハイエース乗り回して向かい、夜中に誰もいない山道をブルブル震えながら登ったりとかしてました。

宮崎

 電波塔とかに行くんですかそういうのって。

坂東

そうですね。50m鉄塔っていう電波塔に梯子で駆け上がったりとかして「これ高いですね。落ちたら死にますね。ははは」とか言いながら仕事していました。

宮崎

現場の人だったんですね。

坂東

 その業務から始まって結構パソコン使うことが多かったんです。黒い画面のやつですね。Linuxって言われるものなんですが。
 パソコンを触る機会が増えてきて、徐々に覚えていくと今度はサーバーって言ってインフラの部門に行きました。
 インターネットとか繋いでる機械があるんですけど、そこの線を実際触る作業をしました。
 「配線」ていって床にいろいろ線這わせたりとか、最初は現場での外仕事だったんですけど、徐々に屋内で指示を出す技術的なところの仕事に移っていきました。

宮崎

 データセンターに行って、磁気検査して、中入って作業してっていう仕事ですね。

坂東

 そういうところに入り施工管理って言う管理者をやっていき、最終的にはオフィスに常駐する現場ではなく指示を出す側になったっていう感じですね。

宮崎

 インフラ系の話とアプリ側の開発の話って、少し乖離があるかなと思うんですけど、どんな感じで移り変わっていったんですか?

坂東

 若干話が変わってくるんですけど、フリーランスとして一番最初の会社では6年間そこでお世話になりました。そこの会社の謳い文句が、「うちで不労所得とかを目指すんだったら、投資とかの勉強を一緒にしよう」でした。
 そこで海外の投資とか昔流行ったんですけど、「香港に口座を作りに行って、海外の節税対策をしよう」みたいなツアーを組んでたりとか、あとランドバンキングって言うんですけど、「アメリカの土地を買って、それを買って10年後とかに何万円になったらそれを売る」みたいな話をやったりとか。結構お金周りのこと(資産運用)が多かったんですよ。

宮崎

今でもありそうな仕事ですね。

坂東

 騙されてって言ったら怒られるんですけど、その関係で自分からお金の勉強を始めたときに、とあるコンサル会社の仕事をお手伝いする機会をもらったんです。
 そこは結構補助金関係とか、資金調達で結構そういうのやってるとこだったんですけど、自分もお金の勉強とかしてるから、お手伝いできるかな?と思ってそこのお手伝いをはじめたんですよ。

坂東

 そうすると補助金とかでサイトを作る案件が結構出てきて、お客さんに「君、エンジニアやってんでしょう?」と言われて「一応インフラって裏側ですけど」って言うと、じゃあサイト作れるよね?って謎のことを言われたのがきっかけでした。

宮崎

 結構無茶苦茶なこと言いましたね。

坂東

 言われたときに「うん?」ってなりましたが、「頑張ります」と返事をしてサイト制作の仕事が始まりました。そこから徐々にお客さんが増えていき、インフラよりアプリの方が今後はお仕事増えそうだなってことで移ったって感じですかね。

「いや、それ機能に無いよ」「でもやって」

宮崎

 その「サイトを作れって」言われた時にどんなことを勉強したんですか?

坂東

 WordPressって言われるマウスでクリックすればサイトが作れるものでサイト制作したんですが、結構マウス操作以外でしかできないオーダーが多く、「ここにボタン付けて」みたいな話とかがありまして。
 「いや、それ機能に無いよ」って話だったんですけど、「でも仕事を取ってきたからやって」って謎の事を言われました。 

坂東

 だからブックオフとかで大量にPHPとかの本を買って、サイトのカスタマイズの仕方を1人で夜な夜な読んでWordPressを触りながら勉強しました。
 それでPHP自体(WordPressとそれを構成してる言語のこと)を、逆引きの考え方で「ここを触ったらこれが動く」みたいな感じで逆の操作をしていって覚えていました。
 すると今度はサイトの装飾をしようってことでCSSって言う言語を書いたりとかしてどんどん必要なものを自分の中に取り入れていったって感じですね。

宮崎

 仕事がありきで、そこに必要なものを勉強してったら、今の板東さんが生まれたみたいな。

坂東

 そうですね。基本的にはその時必要だと思ったものをやった感じなんですけどね。

toCと業務システムの2本柱

宮崎

 ちなみに今はサイト制作の仕事もやってるんですか?

坂東

 はい。やってます。

宮崎

 なるほど。サイト制作の他には何をやっているんですか?

坂東

 主にやってるのがシステムの開発です。
 サイト制作って分かれてて「to C」と言われるジャンルの個人事業主とか小さい会社の社長さんとかのホームページを作るっていう仕事と、もっと大きな法人などの社内システムを作る「業務システム」という2つがあります。主に今は業務システム側の方で仕事をしています。

宮崎

 法人様向けの仕事ですね。

坂東

 そうですね。そっちをメインにしながら、昔やってたサイト制作の方もやってるって感じですね。

「あなた営業でしょ?」と言われる

宮崎

 業務システムの案件って、取ってくるのって難しいんじゃないですか?

坂東

 私の場合、自身の経歴が特殊なのもあって、仕事で関わりのあった人からの紹介ってのが1つ。
 あともう1つが「飲み会」ですね。

宮崎

 エンジニアが嫌いとされる飲み会にわざわざ。

坂東

 だから人がいる場所とか行くと、「あなた営業でしょ?」ていつも言われて「私が作ります」って答えると「あなたが作るんですか!?」と驚かれます。
 いろんな方にお会いする中で、その人のニーズを聞きながら、「それ自分出来ますよ」って答えているので直営業って感じですかね。
 一般的にメールとかを会社にいっぱい送って、「仕事をやらせてください」ってのが多いらしいんですけど。

宮崎

 よく聞きますね、フリーランスの方だと。

坂東

 私はお会いしていない方に仕事のお願いをされることはあまりなくて、基本的にはお会いした方の中で、どんどん紹介が広がって仕事を頂くことが多いですね。

宮崎

 コミュニケーション力が高いということですね。
 でもやっぱり最初は、ほとんどの人って板東さんみたいに、ゼロからフリーランスエンジニアしてますって人って少ないと思います。僕の経歴でいうと会ったこと無いんですよ。板東さんが1号ですね。
 正社員でどっかに勤めてて、そこからちょっとしたきっかけでフリーランスのエンジニアになりましたみたいな、そういう人はちょくちょく見かけたことはあります。

坂東

 そうですよね。

宮崎

 そういう方たちは、例えばエージェントがいて、それでITのフリーランスのエンジニアになってくっていう感じなんですよね。

坂東

 一般的にはそういう感じが多いですね。

宮崎

 いわゆる、その板東さんでいうと、仕事を取ってきてくれる人たちが、エージェントみたいな方たちになるっていう、そんなイメージですか。

坂東

 その点でいいますと、先ほど言った小規模の小さいサイト制作っていう案件がそれに当てはまります。
 大きい会社のシステム開発って、やっぱり法人の方にしか発注しないものなので、そのプロジェクトの一員としてお願いされるってことが多いですね。

宮崎

 「君ここ行って来て」みたいな。

坂東

 「うちの会社で人が足りないから、一緒にやらない?」みたいな感じですかね。

宮崎

その相手は、法人格としてプロジェクトに参加ですね。

坂東

 エージェントってのは、「その仕事があります」っていうとこで、仲介業者をやってるんですけど、私の場合だと「こういうことをやりたいから一緒にやらない?」ってパターンが多いですね。
 なので、サイト制作はエージェントみたいなところがオススメです。普通にスタートすると、そういう仕事を紹介するところを使う方が多いかもしれないですね。

クラウドソーシングの闇「これタダでやってよ」

宮崎

 今で言うと、クラウドワークスとか、ランサーズとか、少しライトだとココナラとかあるじゃないですか。ああいうサイト使うのは板東さん的にどう思いますか?

坂東

 やっぱり競争が激しすぎるんじゃないかなというのと、ちょっと作り手側に敬意が少ないんじゃないかなと思って、私はアンチな方ですね。

宮崎

 敬意が少ないっていうのはどんな感じで?

坂東

 作った過程に対して評価しないってところですね。コンペ形式のものとか、作ってから見て判断しますみたいなところとかがそうです。そうすると作った過程って無駄になるじゃないですか。 

坂東

 消費者としてはそれが一番いいんでしょうけど、作った側の立場の人間からすると、それちょっとどうなのかなって。
 あの(クラウドソーシングの)仕組みがあるから、他の今までやってきた人にもそれが波及して、「これタダでやってよ」ってことを結構言われることも今だにあります
 あんまり良くない流れなんじゃないかなとは思いますね。

宮崎

 価格安くなっちゃって、それでエンジニアさんが痛い目見るみたいな。

坂東

 そうですね。仕事が取りやすい代わりにそこら辺の単価の面とか、精神的なところとか、あんまりよくないんじゃないかなと思ってますね。

宮崎

 単価面は結構大事ですよね。駆け出しだと安くても受けちゃうって人がいらっしゃるから、それを上手く使ってる企業さんももしかしているかもしんないですね。

課題は仕事の同時並行

宮崎

 フリーランスになってみて、苦労したこととかってありますか?

坂東

 シンプルに言うと仕事が途切れたりっていう安定性がないってとこですね。
 紹介でお仕事をもらってはいるんですけど、やっぱり人柄とかで仕事をもらうとやりたいことに対して技術力が実は足りなかったりっていう話とか、あと契約の期間をちゃんと定めないことがあるので、「これが終わったら、じゃあ次はないよ」って話になっちゃったりとか。 

坂東

 あとは私の場合、企業の仕事を1個やるとだいたい1日8時間取られるので、他の仕事と並行するのがなかなか難しい状態で収入が安定しづらいですね。1個しか仕事が同時並行しづらい仕事なので。

宮崎

 正直プロジェクトを受けちゃうと、良くも悪くも労働時間的に正社員と変わらないですよね。さっき8時間とかおっしゃってたんでそんな感じなのかなと思ったんですけど。

坂東

そうですね。

宮崎

安定しない中で10年続けるのって結構大変じゃないですか?

坂東

 結構死に物狂いなこともありましたね。そういった意味だと、さっきの仕事のメール出したりとかあまりしないってのありましたけど、全くしたことがないわけではないです。
 あと飲み会行き過ぎて、逆に赤字になることも結構ありました。仕事取れないけど飲み会行くみたいな。

宮崎

飲み会って、いつもどんな感じで行くんですか。

月見

 話逸れるんですけど、イベントによくある異性関係がある場面でも仕事の話ばかりしちゃって私は全然モテないんですよ笑
 なのでそこで男女問わず脈があった人から、今度こういうイベントがあるからこない?って結構誘われて行くことが多いですね。
 だから、合コンみたいな目的で飲み会に行くことは全然無いですね。

宮崎

 仕事ありきで行くみたいな。

坂東

 出会い求めていくとかじゃなくて、こういう人がいるから一緒に行かない?とか、そういう感じのことが多いですね。

宮崎

 ただ闇雲に飲み会行くんじゃなくて、いわゆるテーマに沿った飲み会に行く。そういう方達が集まる会があってそこに行く。

坂東

 経営者が集まる所だけとか、知り合いの仕事してる人が開催してるとか、そうところばっかりですね。

宮崎

 知り合いが開催してる○○は結構僕も誘われますね。

坂東

 そうですね、そういう系が多いですかね。

良かった事は「人間関係・月収7桁・ビジネスパートナー」

宮崎

ではフリーランスになって得したな、良かったなみたいなことありますか?

坂東

 大きく分けて3つあります。1つ目は一緒に働く人を自分で決められることです。

宮崎

 それデカいですね。

坂東

 そうですね。私、元々3年間会社員として働いたって話はしたと思うんですけど、入社してこの人が上司と決まると異動でもしない限り、その上司とずっと仕事しないといけない。
 フリーランスになると契約っていう形式で働くことになるので、3ヶ月ごとに場所を変えることができたりとか、その人と仕事の方向性が合わなかったら、今後はお仕事の付き合いやめますってことができたりします。
 自分の中で本当に一緒にやりたいと思える人を選べる環境が作れるのはいいなと思ったりしますね。

宮崎

人間関係。

坂東

そうですね、そこは会社員だとずっとその人と一緒にやるってのがどうしてもあると思います。

宮崎

 確かに。僕もそういう経験はあります。

坂東

 でしょうね、多分それが大きいかな。
 あとは収入が増えるってのがあります。会社員の人って、基本的に会社の方で年末調整とかしてもらって、その代わり会社に持ってかれるお金が結構多いんです。会社としての仕組みがあるので、我々エンジニアが出稼ぎしてきたお金を、営業さんに回すとかそういう感じです。
 フリーランスならこの部分を全部自分に回してくれるので、収入が単純に倍になったりするところがありますね。

宮崎

 たしかに倍になりますね。

坂東

 一番自分が得するというか。あとそれに対してさらに経費が使えるようになるので、収入が増えつつも経費が節税対策に繋がる。そういった点で相対的に収入が増えるのがいいかなと思いますね。

宮崎

 ぶっちゃけフリーランスになって、一番稼げた時期でどれぐらい稼いだことありますか?

坂東

 さすがに7桁円とかですよ。

宮崎

 でも月ですよね。いいじゃないですか。

坂東

 それぐらいだと、今時普通かなって。

宮崎

 毎月100万円稼げるっていうのは結構貴重だと思います。
 でもその代わり自分魂を削って仕事をする。

坂東

 そうですね。

宮崎

 そうならないように、じゃあどうするのかっていうのも過程に僕はあると思いますね。

坂東

 仕事がバッティングしたけど、全部こなしてそれくらいの収入だったので。A案件とB案件とC案件同時に来てるけど、とりあえず寝ずに全部やるかみたいな感じでした。

宮崎

 ほぼほぼ寝ずに仕事をやるような。

坂東

 あと得したのは、ビジネスパートナーが増えることです。
 会社員は源泉徴収取られるって話したんですけど、自分でいくらお金稼いで、いくら税金払ってるかって、会社員の人ってあまり意識しないんですよね。
 それをフリーランスとかになると自分で管理しないといけないので、必然的に税理士さんと話す機会があります。
 お金の収支のことを考えたりとか。税金、法律の話とか「これが経費で使えますか?」ってそういう話をしたりとか。
 会社員では付き合うことのない人が増えてくるので、必然的に自分のビジネスパートナーが増えていく事がメリットかなと思ってますね。

宮崎

 確かに交流会とか行くと結構増えますね。
 ただその交流会の質の良い悪いも、もちろんありますけどね。そういう意味で言うと、フリーランスエンジニアとして交流会とか出たことはないんですか。 

坂東

 駆け出しの頃はよく行ってましたね。

宮崎

 やっぱ行ってたんですね。

坂東

 一番最初は仕事を取るっていうところに注力して行ってました。今でこそある程度紹介でもらえるようになったんですけど、一番最初って、取ってきた仕事の希望に実力的に応えられないことが結構多かったんですよ。
 この仕事はどういうふうに細分化して、誰にお願いすればいいのかとか、そもそもその仕事を取ってきたけど自分で対応できるのか?とか、そういう回し方がわからないことが多かったので、とりあえず横の繋がりを作ったりとかするために、いろいろな交流会は行ったりしましたね。

自己管理、ビジネスマナーは早めに身に着けるべし

宮崎

 でもそういう地道な作業も大事ってことですよね、フリーランスエンジニアになって、時間的な面で苦労した事ってありますか?タイムスケジュール割とフリーじゃないですか。

坂東

 時間ですか。そういう意味だと時間で苦労したっていうよりも、怒られないから自分の管理が難しいかなと思いますね。誰も怒ってくれないんですよね。

宮崎

 朝何時に起きようが、夜何時に寝ようが関係ないですからね。

坂東

 そうなんですよ。会社員時代は最初にある程度怒られたりしました。なので誰も怒ってくれないことを考えると、社会人のビジネスマナー的なところとか含めてそういうのがちゃんとあった上でフリーランスになった方がいいのかなと思ったりしますね。

古い言語の勉強はほぼ必須

宮崎

 フリーランスエンジニアになりたいけど、どうしても一歩踏み出すのが怖いとか、難しいっていう人っていると思うんです。もしそういう人がいたら、板東さんだったらどんなアドバイスをしますか?

坂東

 そうですね。先ほどサーバーサイドの人は働き方が会社員と変わらないよね、みたいな話出たと思うんですけど、結構職務経験の年数で見られて「3年以内は駄目です」って結構(仕事を頂けない事が)あります。
 その経歴を作る期間がもし待てないってことであったら、小さな成功体験をするために副業をしてみるといいんじゃないかなと思いますね。

宮崎

 正社員で仕事しつつ、クラウドワークスとかランサーズとかで、小さい案件でもいいからとりあえずやってみる、と。

坂東

 せっかくエンジニアって仕事をやってるんであれば、小さいアプリ開発みたいなところ、例えば今だとスクレーピングツールって言って、データを取ってくるものとか。結構需要が多いんですよ。

宮崎

 需要ありますね。

坂東

 そういうのを勉強してやったりとかしてると、「お金稼ぐってこういう感じだな」という感覚が得られたりする。あと他に収入ができると会社員を辞めるってことに対しての抵抗感は減ると思うんですよ。

宮崎

 仕事を自分で営業して取ってくる、っていうところも含めてやるから、別に会社辞めても収入立つんじゃねみたいな。

坂東

 3年未満になると仕事を取ってくるのが難しいって話もあったんですけど、3年未満でも仕事がもらえる所はあるので。
 仮にそれが駄目だったら、副業しながらそっちで稼げるからいいかなっていうところですね。
 安心の担保みたいなものを得る為にも、まずは副業から始めてみて、そこから1歩目のスタートをすべきかなと思いますね。

宮崎

 確かに副業しない時代はもう終わりましたからね。副業するのが当たり前じゃないですけど。

坂東

 結構スキルの掛け合わせになるので、今いる自分の環境から得られないものが副業からたくさん得られると思うんですよ。

宮崎

 間違いないですね。

坂東

 そういうことがあるので、フリーランスになりたいって話だったら、まずは副業から開始して、自分の担保が持てるようになってから、私の場合常駐という形式なっちゃいますが会社辞めてもらうといいんじゃないかなと思います。
 もうガッツリ副業側の面談とか受けて、フリーランスエンジニアっていうふうに話をもって行った方がいいんじゃないかなと思いますね。

宮崎

 ちなみにフリーランスのエンジニアにこれからなるとしたら、この言語だけは覚えておいた方がいいとかあったりしますか?

坂東

 私は考えが古いんですけど、やっぱり最初は案件の量の市場が一番大きいJavaとかを使っている会社に入るのは強いですね。
 古い言語はお勉強としては、やっといた方がいいと思います。全然わかんなくてもいいんですけど、他の言語を見るって意味でもやっといたらいいかなと思います。

宮崎

 あくまでも基礎科目みたいな感じで、Javaっていうのはまず履修しておいた方がいいよねって感じですか。

坂東

 そうです。考え方が完成されてるので、それをやってから他に入るのは簡単ですけど、この逆からは入りづらいんですよ。簡単なものから入ると難しくなっちゃうので。1回やっとくと、今後のキャリアの為にもすごい役立つと思います。

宮崎

 アルゴリズム的な考え方ですか。

坂東

 そうですね。あとは技術的な話でいうと、型っていうのがあって、本当にその数字しか入らないように設計とかするんですけど、そういう考え方をしないといけないんですよ。でもそれを他の動的言語っていう、例えばRubyという言語とかはそれやらなくていいので、簡単にできる分セキュリティが弱くなったりとか。

宮崎

 いわゆるブラックボックスってやつですよね。Rubyとかそっちの方は。

坂東

 そうですね、そういうのも踏まえると、勉強としてはJavaを1回やっとくと、自分やってましたって言えると思うので、強いんじゃないかなと思いますね。

女性も活躍中のデザイナー領域

宮崎

 フリーランスのエンジニアってあんまり女性いないイメージなんですけど、いるんですか?

坂東

 フロントエンドって言われる、画面側を触る人に多いと思います。デザイナーに近いんですけど。

宮崎

さっき板東さんが言ってたHTMLとかCSSとか、JavaScriptとか。

坂東

 そうですね。ウェブ制作って言われる領域より、もうちょっと先の方のことですね。Web制作っていうのは本当にサイト作るだけの人なんですけど。そのフロントエンドって言われる、見た目専用の言語とはまた別の処理をする言語を使うような人がいるんですよ。そういうような人達のところは女性が多いですね。

宮崎

 今、そういうの教えてくれる所は多いですね。例えば歯医者さんの歯科衛生士やってましたって女の子が、途端にこういう仕事に興味を持ってやり始めたら、上手く行くもんなんですか?

坂東

 そういう意味だとウェブ制作っていう領域と、デザインって領域が最近盛り上がっています。
 その2点だったら良いと思います。先ほど言った個人に対してのサイト制作っていう案件が多くて単純に市場のパイが多いので、会社の数だけそのサイトがあるみたいな感じです。
 それだと仕事が取りやすいんですよね。あと勉強の範囲がすごい狭いので、さっき言った型ってやつとか、そういう考え方は無いですし、セキュリティーがどうとかあんまり気にしなくていいので、すごく入りやすいのかなと思いますね。

宮崎

 なるほど。女性はそういう見た目のところから入ると良いと。

坂東

 女性的な観点もそこは入るところがあると思うので。

宮崎

 男性にはない、クリエイティブな感覚とかそういうとこありますね。

坂東

 女性の方だと昔から絵書くの好きとか、習字をやっていたりする人が多いので、綺麗に描くのが得意だったりします。そこから発展して女性デザイナーが多いですね。

宮崎

 確かに女性は美的感覚が優れていますからね。
 インタビューは以上で終わりにしたいと思います。本日はありがとうございました。

坂東

 はい。ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる