手元に沢山お金を残すために、フリーランス1年目が学ぶべき節税のポイント

ただでさえ忙しい日々に追われているのに、年が明けたら確定申告が待ち構えています。面倒でも頑張って確定申告の準備にいそしむのは、やはり節税できるメリットが大きいからではないでしょうか。

そこで今回はフリーランスが計上できる経費や税金、事業所得からさらに引くことができる控除について詳しく解説していきます。また、レシートがない場合に大活躍してくれる「出金伝票」や知っているとお得な「青色申告の純損失の繰り越し控除」についてお伝えします。

この記事を読むと、フリーランスのあなたが計上すべき経費と控除が明確になり、スムーズに確定申告を終えることができますよ。上手に節税ができるようになり、今後税金を払いすぎることもないでしょう。

目次

フリーランスが申告できる経費について

出典:オーダン

フリーランスが申告できるのはどんな経費なのでしょうか。

自宅兼作業場として利用している人は「家事按分」が適用

自宅を作業場として使っている場合は、家事按分として経費計上が可能です。家賃や光熱費、通信費など仕事で利用した分だけを抜き取り計算して数字を出すのです。

例えば、自宅の一室を仕事場として利用している場合は、面積で割り出します。

・家賃が1ヶ月7万円

・自宅面積50㎡

・仕事場20㎡

この場合の計算は、20㎡÷50㎡=0.4 となるので、仕事で使っているのは40%分ということになります。ゆえに、家賃の7万に40%をかけて2.8万円が経費にできるというわけです。

家賃の場合は床面積の割合から数字を出しましたが、インターネット料金は使った時間で割り出すなど仕事として利用している割合で計上しましょう。

仕事で使う10万円以上する物は「減価償却費」

仕事で使う10万円以上する物は減価償却費で計上します。例えばパソコンや車が該当しますね。車の※耐用年数は普通自動車だと「6年」、軽自動車だと「4年」だそうです。個人事業主やフリーランスは毎年同じ額が償却される「定額法」が適しています。どういうことかというと、もし軽自動車を200万で購入したなら、200万÷4年で50万ということです。50万ずつ4年にわたって償却されます。

対して法人の減価償却方法は資産内容によって、「定率法」と「定額法」が基本に設定されています。

参照:減価償却の基本的な計算方法や注意点、定率法と定額法の違いを解説

※耐用年数とは国が決めた寿命

10万円未満の資産は「消耗品費」

仕事で使うノートや文房具、印刷用インクなど、10万円未満の資産に対して、「消耗品費」として計上します。

経費にできる税金は「租税公課」で計上

租税公課として経費にできる税金は、

・印紙税

・登録免許税

・固定資産税

・自動車税

・軽自動車税

・自動車重量税

・個人事業税

・固定資産税などがあります。

これらがあなたの行っている事業と関わりがあるのであれば経費にすることが可能です。

修理に使った金額は「修繕費」で計上

仕事場や仕事で利用している車の修繕にかかった金額が20万円未満、3年以内の周期で修繕している場合に「修繕費」で計上できます。ただ、あくまで現状維持や回復のために修繕を行った場合です。例えば壊れたパソコンを元の状態に戻すのは「修繕費」ですが、以前より良い状態にすることは修繕ではなく厳密には「資本的支出」に該当します。ただ以前よりよい状態に改良がなされたとしても、20万円未満であれば「修繕費」として計上が可能なのだそうです。

仕事に関する食事や旅行は「交際費」

仕事と関連している食事や旅行が「交際費」として計上できるのはありがたいですよね。大事な取引先が関係する冠婚葬祭でのご祝儀やご香典、接待ゴルフ、食事など幅広く「交際費」として計上できます。他にも、親しい友達とランチをしている席で仕事の話になって盛り上がったとします。そして、「それならやってほしい仕事があるんだけど取引しない?」と仕事に結びついたなら、その食事代は経費にできるのです。

その他もろもろは自分で設定して計上する

その他の経費に関しては自分で分かりやすいように勘定科目を設定しても問題ありません。必要経費として計上できるか否かは、事業で利用しているかどうかで判断してください。

事業所得からさらにひくことができる控除について

出典:オーダン

確定申告で上記の経費を打ち込んでいくと、所得金額が分かります。その所得金額からさらに控除が引かれて所得税が確定するのです。どんな控除があるのか解説しますね。

基礎控除

納税者の所得金額から等しく引かれる控除の1つです。2020年から見直されており、合計所得金額が2400万円以下の人に適用される基礎控除額が38万円から48万円に引き上げられています。

配偶者控除

・配偶者の年間所得が48万円以下

・納税者と生計を一緒にしている

・民法の規定に該当する配偶者であること

・青色申告者の事業専従者として申告年を通して給料を受け取っていない/白色申告者の事業専従者ではない

などの条件があります。

参照:国税庁ーNo.1191配偶者控除

配偶者特別控除

・納税者の合計所得金額が1000万円以下

・納税者と生計を一緒にしている

・民法の規定に該当する配偶者であること

・青色申告者の事業専従者として給料をもらっていない/白色申告者の事業専従者ではない

・年間合計所得金額が48万円超133万円以下

などの条件があります。

参照:国税庁ーNo.1195配偶者特別控除

扶養控除

扶養控除とは子どもや親族などを養っている場合に受けられる控除です。扶養者の年齢によって控除額が異なり、38万円から63万円と定められています。ただ、扶養控除は子どもがアルバイトで収入があり、103万円を超えてしまうと適用されなくなります。その場合子どもに※勤労学生控除が適用されることになるので子どもに所得税がかからなくなります。

※103万円超130万円以下の場合に勤労学生控除が適用

医療費控除

申告する年の1月1日から12月31日までに支払い済みの医療費をもとに計算し、所得控除されます。

納税者と生計を一緒にしている配偶者や親族のために払った医療費が適用されます。控除額は最大で200万円です。

参照:国税庁ーNo.1120医療費を支払ったとき(医療費控除)

社会保険料控除

国民年金、国民健康保険、介護保険料、国民年金基金など公的機関に支払った社会保険料全額が控除されます。自身や生計を共にする家族のために支払った分全てが社会保険料控除の対象です。

生命保険料控除

生命保険料控除は最大で12万円の控除が受けられます。控除対象の保険は3つあり「生命保険」「個人年金保険」「介護医療保険」です。

地震保険料控除

地震保険というのは、津波や地震などで損害を被った場合に保険金や共済金が支払われる契約のことです。この地震保険に加入した納税者が保険料を支払った場合、地震保険料控除を受けることができます

雑損控除

盗難や横領、震災や人による火災などで損害が出た場合、失った資産の一部を所得から差し引ける所得控除になっています。盗難や横領が対象となっていますが、詐欺や恐喝によって資産を失った場合に雑損控除は適用されません。対象になるかならないかは本人の感知できるところで行われたかどうかで判断するといいでしょう。

税額控除

税額控除とは、課税所得金額に税率をかけて算出した所得税額から直接差し引くことができる控除のことです。

勤労学生控除

勤労学生控除とは、高校生や大学生がアルバイトをして収入を得る場合に適用される控除です。

適用要件は、

・所定の学校の生徒である必要がある

・所得金額が一定額より下回っていること

です。詳しくは参照記事をチェックしてください。

参照:国税庁ーNo.1175勤労学生控除

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業救済とは小規模企業の経営者や個人事業主などのための積み立てる退職金制度のことです。1000円から70000円を500円単位で積み立てることができるのですが、年を通して支払った掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」として控除することができます。

他にも、国民年金付加年金、国民年金基金、iDeCo(個人型確定拠出年金)などに加入している方は、これらの保険料や掛金が全額控除されます。

寄付金控除

社会に貢献するために、公益団体に寄付することがあった場合、寄付金控除を受けることができます。確定申告書に寄付先の情報を記載する欄があるので、そこに記載するのですが、さらに領収書の添付も必要になってきます。もし口座から振り込んだ場合でも、口座明細が証明書として使えます。

レシートをもらえない?!そんな場合は「出金伝票」を使うべし

出典:オーダン

経費計上にはレシートや領収書が必要だと分かっていてもうっかりもらい忘れることがあるでしょう。もしくは、勉強会のような領収書を出してもらえない場に参加することもあるはずです。これらの場合には、出金伝票を使えば便利ですよ。

百均ショップや文房具店に行けばゲットできますし、日にちや支払先、勘定科目や具体的な内容や場所、金額が見て分かればエクセルで作成してもOKです。

※軽減税率が適用になる3万円以下の事項に関しては記載の必要はありません

駆け出しフリーランスは「青色申告の純損失の繰り越し控除」が便利!

出典:オーダン

駆け出しフリーランスは、事務所やパソコンの準備に費用がかさみ、収入より支出のほうが上回る可能性が考えられます。そのときに「青色申告の純損失の繰り越し控除」を使うと、翌年以降3年に渡り黒字になっても、1年目に大赤字が出ていたら相殺されて4年間税金をゼロにできるという有り難い制度なのです。例えば、1年目に60万の赤字が出たとしても翌年以降3年にわたり20万の黒字が出ていれば相殺されて税金がかかりません。

フリーランスは税金を減らす知識を身につけて賢く節税しよう

出典:オーダン

収入よりも支出のほうが多かったり、単純に面倒だったりして、確定申告をするのをためらうことがあるでしょう。でも所得に対して、控除できるものがとても多いことが分かってもらえたと思います。体調を壊して通院した病院の領収書、パソコンが故障したから直した際の領収書などが節税の役に立ってくれるのです。あなたの払う税金を少なくするために、知識を身につけましょう。年が明けてから一気に確定申告の準備にとりかかるのは大変なので、普段から少しずつ内訳を記載していくようにするといいですよ。「青色申告の純損失の繰り越し控除」などを上手に活用して、賢く節税していきましょう。

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