フリーランスの所得税計算を解説!納税額を減らす秘蔵テクも

フリーランス所得税計算目安いくら

こんにちは。フリーランスWebライターの樋口正です。

フリーランスになると自分で確定申告しなければいけません。そしていきなり記事の結論を言ってしまうのですが、確定申告をする上で一番重要なのは、できるだけ課税所得を減らすことです。

課税所得を減らすことができれば、その分所得税も減ります。年度の途中で会社員になった方や、経費がとりわけ多い方などは、確定申告を行うことで税金の支払いを免れ、むしろ税金が返ってくることもあります。

つまり、本記事でこれからご説明することをきちんと理解して実行すれば、場合によっては、確定申告をするだけでお金がもらえちゃうわけです。

本来であれば確定申告は「申告作業+納税」という「苦行」以外の何物でもないわけですが、特にフリーランス初心者の方だと申告作業だけ乗り切ってしまえばお金がもらえちゃうのでちょっと頭を使うバイト感覚で頑張れるかもしれません。

実際に、僕が以前確定申告をした際に、還付金をもらって小躍りしたことがあります。

そんなわけで本記事では、所得税とは何かということや、所得税を減らすコツ、所得税はいつ払うのかなど、フリーランスが知っておくべき所得税関係の情報をまとめて解説します。

記事を読んで節税テクニックをフル活用すれば、場合によっては数十万円単位で得をすることもあるので、ぜひじっくりご覧ください。

目次

そもそも所得税とは?

所得税とは稼いだ所得に対してかかる税金です。フリーランスの場合は売り上げに対してかかる税金、と言ってしまう方がわかりやすいかもしれません。

しかし、より正確に言えば違います。所得税は、売り上げ金額そのものに対してかかるのではなく、売り上げから経費と控除を差し引いた課税所得に対してかかる税金です。

所得税は累進課税なので、課税所得が大きければ大きいほどそれだけ所得税額も増えます。

所得税の累進課税は5%から45%まであり、最高税率の方では45%を超えます。所得税の累進課税は、ある一定の水準を超えると、法人であることでかかる税率よりも高くなるので、稼いでいるフリーランスは法人化するのが一般的な傾向です。

一般的には年収600万円程度を超えてくると法人の方が税率的にも安くなると言われています。業種などによっても違いますので、詳しくは税理士の先生などに相談してみることをおすすめします。

フリーランスが支払う所得税以外の税金

フリーランスが支払う税金には所得税以外にも住民税、事業税、消費税があります。

住民税は課税所得に対して全国一律で10%の税金がかかります。

また、事業税はフリーランスの方が事業を営んでいる業種によって変わってきます。実はこの事業税、僕のような文筆業の場合は税率0%で無料です。ラッキー。

フリーランスの方に多いデザイナーの場合はデザイン業の事業税率5%がかかります。アフィリエイターやYouTuberなどの広告業も事業税率5%です。

消費税は売上金額が1,000万円を超えてこなければ納税の必要はありません。

これでわかるように、フリーランスが支払う税金の中でも、ダントツで税率が高いのが所得税なのです。

フリーランスの所得税を計算!所得税はいくら?

所得税を計算する時には、以下の所得税率の表が必要です。

課税所得所得税率控除額
1,000円〜194万9,000円5%0円
195万円〜329万9,000円10%9万7,500円
330万円〜694万9,000円20%42万7,500円
695万円〜899万9,000円23%63万6,000円
900万円〜1,799万9,000円33%153万6,000円
1,800万円〜3,999万9,000円40%279万6,000円
4,000万円〜45%479万6,000円

課税所得が少なければ少ないほど、所得税率も減ります。

所得税を割り出すときは、以下の計算式で計算します。

所得税の計算式

課税所得 × 所得税率 – 控除額 = 所得税

例えば課税所得が500万円のフリーランスの方がいるとします。このフリーランスの方の所得税は以下のようになります。

500万円 × 0.2 – 42万7,500円 = 100万円 – 42万7,500円 = 57万2,500円

よって課税所得500万円の方の所得税額は57万2,500円です。

所得税の目安金額

参考までに課税所得100万円ごとに1,000万円まで所得税額を計算してみました。

課税所得所得税額
100万円5万円
200万円10万2,500円
300万円20万2,500円
400万円37万2,500円
500万円57万2,500円
600万円77万2,500円
700万円97万4,000円
800万円120万4,000円
900万円143万4,000円
1,000万円176万4,000円

上記の所得税表を見ると、所得税の金額は、10〜20万円程度ずつ上がっていくイメージですね。所得税率のイメージほど、急激に所得税が増えることはありません。

ただし、上記の所得税に課税所得10%分の住民税と、事業税がかかります。さらに年収1,000万円を超えると消費税もかかります。

これらの金額を手元に残しておかなければ、税金の支払いができず最悪の場合差し押さえになってしまいます。売り上げが上がったからといって全額使うのではなく、きちんと確定申告に向けて手元の現金を残しておきましょう。

参考までに、課税所得300万円の方の税額を計算します。所得税額は上記の通り20万2,500円。住民税は課税所得の10%なので30万円。アフィリエイトなどの広告業を営んでいると仮定して広告業の事業税は課税所得の5%なので15万円。総額で65万円2,500円の税金がかかります。

また、税金だけでなく社会保険料(一般的には国民健康保険料と国民年金保険料)もかかりますので、課税所得が300万円程度の方でも税金と社会保険料だけで年間100万円程度はかかります。

所得税の計算でよくある誤解

所得税についてよくある誤解として、「税率が変わる変わり目付近では、税率が一段階上の課税所得になると損をする」という誤解があります。

上記の誤解に基づき、無理に一段階税率を引き下げようと経費をでっちあげたり、売り上げを減らす必要はありません。

例えば、税率の境目となっている課税所得が329万9,000円と330万円両方の所得税を計算してみましょう。

329万9,000円 × 0.1 – 9万7,500円 = 232,400円

330万円 × 0.2 – 42万7,500円 = 232,500円

232,400円と232,500円でちゃんと段階的に所得税額が上がっています。

なぜこのように上手くいくのかといえば、境目の金額をきちんと調整するために、控除額が設定されているためです。ですから無理に税率を一段階下げる必要はないのです。

フリーランスの所得税を減らして還付金をもらうためのコツ

特に会社を辞めたばかりのフリーランスの場合だと、本章でお伝えする課税所得を減らすためのテクニックを使えば、所得税を払うことなく、むしろ払い過ぎた所得税を「還付金」という形で取り戻すことができる可能性があります

なぜ所得税を払わずに済み、逆にお金をもらうことができるのでしょうか。

会社はあらかじめ、当時は会社員であったあなたの給料から「源泉徴収」という形で次年度に納める「所得税」と「住民税」の金額をそれぞれ予想して預かっていました。しかし、この源泉徴収の金額はあくまで予想金額なので、会社においては「年末調整」という形で最終的に正確な金額に修正するのです。

しかし、これから述べるフリーランスと副業会社員が使える「課税所得を減らすためのテクニック」の部分については知らないまま、あるいは「テクニックは使われない想定」で源泉徴収が行われています。

源泉徴収金額よりもテクニックによって課税所得を減らせる金額が上回れば、むしろ「源泉徴収の形で会社が納めた所得税額は払い過ぎだったので、払い過ぎだった分についてはお金を返します」ということになり、税務署からお金を「還付金」という形で返してもらうことができるのです。

以下でそのテクニックをお伝えしますので、しっかりと覚えて活用してください。

経費を使いまくる

経費を使いましょう。今さらですが、そもそもの課税所得の計算式を以下に示します

課税所得の計算式

売上高 – 経費 – 控除 = 課税所得

上記の計算式を見れば一目瞭然ですが、経費の金額を増やせば増やすほど、課税所得は減ります。

経費は「業務に使うもの」であれば基本的に何でも経費になります。フリーランスの方であれば以下の経費が代表的なものです。

フリーランスが経費にできる代表的なもの
  • パソコンやタブレット、スマホの費用
  • 業務に使うデスクや椅子の費用
  • 自宅が事務所を兼ねているなら家賃や水道光熱費・ガス代(家事按分)
  • 事業で使っている車代
  • 取材費用
  • 広告宣伝費用
  • インターネットや携帯電話などの通信費用
  • noteやメルマガ、書籍など業務のために利用した新聞図書費

他にもありますが、特にWeb系フリーランスの方であれば、上記はほとんど当てはあるのではないでしょうか。少しでも「業務に関係する出費」だと判断できる出費があれば、必ず領収書やレシートを取っておきましょう。全部経費として計上できます。

業務に関係する出費かどうかは自己判断です。明らかに業務と関係ないものでなければ経費にできます。例えば漫画系Webメディアでもライターを担当している僕は、新聞図書費で『呪術廻戦』の漫画代を経費に計上しています。『呪術廻戦』についての記事を書いているので、漫画代を経費にできるのです。最高ですよね。

ちなみにnoteやBrainなどのデジタルメディアの費用も経費にできます。映画系の雑誌やメディアで執筆、デザインなどされている方はNetflixなどの料金も経費にできますよ。もちろん、「業務に関係があるならば」という括弧付きですが。

オンラインサロンから仕事を得ていたり、オンラインサロンで業務に向けて勉強していたりする場合は、オンラインサロン費用も経費にできます。オンラインスクール代もそうです。

ちなみにライターである他に翻訳者・ブロガーでもある僕の経費には以下のようなものがあります。

  • オンライン英会話費用(英語系ライティング・翻訳勉強のため)
  • ワードプレステーマ代(SEOの研究のため)
  • ドメイン代(SEOの研究のため)
  • サーバー代(SEOの研究のため)
  • Amazon Prime費用(備品購入・成果物作成のため)
  • Adobe Creative Cloud費用(成果物作成のため)
  • クラウド会計ソフト費用(確定申告・請求書作成のため)
  • Microsoft 365代(成果物作成のため)
  • MacBook Pro購入費
  • 家賃、水道光熱費、ガス代(家と兼用している事務所代金のため)
  • 通信費
  • デスク・椅子代
  • 書籍、漫画、note費用(成果物作成のため)

これだけで年間50万円程度は余裕でいきます。車や保険の費用、取材費用なども組み合わせれば、フリーランスであっても経費だけで100万円を超えることも可能でしょう

控除を使いまくる

課税所得の計算式をご覧になればわかる通り、使える控除は全部使うことで課税所得を減らせます。代表的な控除には以下の控除があります。

代表的な所得控除
  • 基礎控除48万円(誰でも使える)
  • 最大65万円の青色申告特別控除
  • 支払った社会保険料全額を控除にできる社会保険料控除
  • 扶養控除
  • 配偶者控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 医療費控除
  • 寄附金控除(ふるさと納税も対象)
  • 雑損控除

最大65万円の青色申告特別控除と基礎控除48万円、支払った保険料全額を控除にできる社会保険料控除を使えば誰でも150万円程度まで控除金額を増やせます。

経費と控除だけで200万円〜300万円程度まで課税所得を減らすことができることがお分かりいただけましたでしょうか。これらをフルで利用すれば、源泉徴収金額を所得税額が下回り、確定申告後にお金をもらうこともそう難しくはありません。

参考までに、元々の売上金額が400万円だったWebデザイナーの方が経費と控除で200万円計上し、最終的な課税所得を200万円まで減らした場合どれだけ節約できるのか計算してみましょう。

課税所得400万円の人の所得税額は37万2,500円、住民税額は40万円、事業税額は税率5%業種なので20万円、総計97万2,500円です。

一方で課税所得200万円の人の所得税額は10万2,500円、住民税額は20万円、事業税額は税率5%業種なので10万円、総計40万2,500円です。

97万2,500円 – 40万2,500円 = 57万円

なんと、経費と控除をしっかり計上するだけで、税金だけで57万円も得することになりました!

読者のあなたも、これでちゃんと青色申告などの節税テクニックをフル活用して確定申告したくなりましたよね。

フリーランスは所得税をいつ払う?

所得税は確定申告の際に払います。つまり、毎年2月16日〜3月15日の間です。3月15日までに支払わなければペナルティ代金が課されることもありますので、確実に支払いましょう。

フリーランスは所得税をできるだけ減らそう

フリーランスと言えば聞こえは良いですが、実態は吹けば飛ぶような弱小個人事業者、あるいは個人法人です。

できるだけ納税額を減らし、手元資金を残しておくに越したことはありません。

本記事の知識を活用し、できるだけ納税金額を減らし、フリーランスとしてともに生き残りましょう。

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