フリーランスには帳簿が必須! 帳簿の必要性と付け方

たとえ副業フリーランスだったとしても、フリーランスなら絶対必要なのが帳簿です。収益金額には関係なく、帳簿は必ず必要なもの。

ここでは、なぜフリーランスに帳簿が必要なのか、どのように帳簿を付けていけば良いのかをお話してみます。

目次

なぜフリーランスにも帳簿は必要なのか

そもそも帳簿って?

そもそも「帳簿」って何でしょうか。

帳簿とは、事業の取引を記録するための台帳のことです。

よくわからない人は、家計簿をイメージしてみてください。どこからいくら入ってきたか、何にいくら使ったか、項目ごとに記録していきますよね。きちんと付けることで、お金の流れや収支バランスが把握しやすくなるはずです。
その事業版が、帳簿というわけです。

なぜ帳簿が必要なの?

家計簿は付けられなくても生活できますが、事業はそういうわけにはいきません。
収支がはっきりしていなければ税金が納められないからです。

会社員はほとんどのことを会社がやってくれるので、年末調整のための用紙を数枚記入すれば済みます。
ですが、フリーランスの場合には自分で計算して、確定申告をしなければなりません。副業であっても、少額であっても、必ず必要になるものなので、帳簿は必須なのです。
確定申告では、帳簿の記帳と保存が義務になっていますから、フリーランスになろうと考えている人はしっかり覚えてくださいね。

確定申告については、また別項でお話します。

帳簿の種類を知ろう

単式簿記と複式簿記

さらに家計簿と異なるのは、書式が決まっているということです。

簿記」という言葉を聞いたことはありますか?
家計簿のように事業のお金の出入りを記録していく方法のことで、大きく

  • 単式簿記
  • 複式簿記

の2つがあります。

単式簿記は、

  • 日付
  • 項目
  • 詳細
  • 入金額
  • 支出額
  • 残高

を記録していくもので、お小遣い帳のようなイメージですね。
単純にお金の出入りだけを記録していくものです。

対して複式簿記は、単にお金の出入りだけでなく、取引を記入していきます。
ここで登場するのが、

  • 借方勘定科目
  • 借方金額
  • 貸方勘定科目
  • 貸方金額

というものです。
ざっくりいえば、借方は「お金の使いみち」、貸方は「調達したお金」を記録していくもので、勘定科目はそれらの記録に使う「項目」だと考えれば良いです。
これにより、財産の増減、つまり事業成績を具体的に把握できるようになります。

法定帳簿と任意帳簿

確定申告のうち、白色申告では、

  • 法定帳簿
  • 任意帳簿

と分けることもできます。

法定帳簿は、ここまで説明してきた「事業のお金の流れ」を記録した帳簿のことで、これは7年の保存義務があります。

任意帳簿は、法定帳簿以外の帳簿で、売掛帳や固定資産台帳などがこれにあたります。
こちらの保存期間は5年です。

ただ、この保存期間はあくまで確定申告での規定です。
最初よくわからないなぁと思っていた頃に税務署の人に聞いてみたら「会社法では10年の保存期間があるものもあるので、全部10年保管しておくと安心ですよ」と言われたので、私はまとめて10年保管ということにしています。
フリーランスなので実際には要りませんけどね。

主要簿と補助簿

他に、

  • 主要簿
  • 補助簿

という分類も耳にすることがありますね。
こちらは、青色申告の人向けの表現です。
青色申告の場合は、どちらも7年の保存が義務付けられています。

主要簿は、

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳

補助簿は、

  • 現金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳

などがあります。

といっても、私はこれらをあまり意識したことがありません。
それは、後述する帳簿ソフトを利用することで勝手に作成してもらえるから!
あまりむずかしく考えず、「へー、いろいろあるのね。7年保管ね」と思っていてもなんとかなります。

フリーランスの確定申告

確定申告とは?

さて、ここまで何度も出てきた「確定申告」。
みなさんはどのくらい知っていますか?

一般には「確定申告すればお金がもらえる」というイメージが浸透してしまっているように感じるのですが、それはちょっと違います。

確定申告とは、「1年間の所得を計算して、所得税額を計算して精算すること」です。

給与収入のみで、しかも1ヶ所からしかもらっていない場合は、会社が年末調整で精算してくれるので、ほとんどの場合は確定申告の必要がありません。
しかし、他に収入があったりすると会社が年末調整をしてくれていたとしても確定申告の必要があります。会社は会社の給与分しか計算できないからです。

そのため、たとえ副業フリーランスだったとしても、少額しか収益がなかったとしても、確定申告の義務があります。

確定申告の結果、払いすぎた所得税が返ってくる場合もあれば、所得税を納めなければならない場合もあり、さらに収入額によっては消費税も納めなければならない場合があります。
ですから、必ずしもお金が返ってくるイベントではないのですが、これをしないと脱税で捕まりますからちゃんと申告してくださいね。

白色申告

確定申告には、

  • 白色申告
  • 青色申告

があります。

そんなに収益もなくおこづかい止まり、あるいは副業で別に給与所得があるのであれば、白色申告からはじめましょう。
私もはじめの数年は白色申告でした。

白色申告でも帳簿の作成・保存は義務ですが、複式簿記である必要はありません。
入金と出金が具体的に記録されていて、最終的に収入と経費が出て終始内訳書が出れば良い、といった感じです。

青色申告

ある程度の収益があるのならば、青色申告の方がおすすめです。
青色申告とは、条件を満たすことで所得税控除が受けられる確定申告で、最大65万円が控除されます。

ちなみに控除というのは、「引いて計算するよ」というもので、所得税控除65万円ということは、「所得から65万円を引いた金額で所得税の計算をするよ」ということです。
意外と知らない人がいるのですが、フリーランスなら知っておきましょうね。

青色申告をするためには、事前に「青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります。
申告しようとする年の3月15日まで、または、事業開始から2ヶ月以内に提出していなければならないので、青色申告を考えている人は早めに提出しておきましょう。

また、青色申告は不動産所得か事業所得でなければできないので、給与所得が別にあるような場合は、事業として認めてもらえない場合があります。
私は副業フリーランスの間は白色申告で、その後、最後の白色申告書提出のついでに、個人事業の開業届と一緒に青色申告承認申請書を提出しました。

ともあれ、青色申告承認申請が通れば、65万円、55万円、10万円のいずれかの所得税控除が受けられます。

青色申告特別控除【2020年改正】

さて、この青色申告特別控除ですが、実は今年2021年申告の2020年分から制度が変わります

これまでは、

  • 事前に青色申告承認申請書を提出
  • 複式簿記で記帳
  • 確定申告書に損益計算書貸借対照表を添付して期限内に提出

すれば65万円の控除を受けることができていました。

しかし今年からは、

  • 磁気的記録(電子帳簿)で記帳保存
  • 電子申告(e-Tax)で申請

のいずれかを満たさなければ65万円の控除を受けることができません。
紙だと55万円しか控除を受けられなくなってしまうのです。

e-Taxでの申告にはマイナンバーカードが必要です。
しかも、「署名用の電子証明書」が必要です。
身分証明書としての有効期限と署名用の電子証明書としての有効期限は異なるので、マイナンバーカードを持っている人も確認してみてくださいね。
発行には時間がかかるので、希望する人は早めの準備が必要です。(署名用電子証明の更新だけなら役所ですぐ終わります)

また、電子帳簿については、単に電子データで記帳していれば良いというわけではなくて、「帳簿の備付けを開始する日の3ヶ月前の日までに申請書を税務署に提出」していなければならないことになっています。

私はもう何年もe-Taxで申告しているのでいまさら慌てることはありませんが、これから青色申告に切り替えたいと考えている人、新しくフリーランスになろうと考えている人は、できるだけ早く準備しておくことが大切です。

また、確定申告や事業所得に関する法律はわりと頻繁に変わるので、常に最新情報を集めておくことも重要です。

フリーランスの帳簿の付け方

では、フリーランスはどのように帳簿を付けていけば良いのでしょうか。
実際の帳簿の付け方を紹介しましょう。

国税庁のテンプレートを使う

白色申告でいい、お金もかけたくない、手書きで十分、というのであれば、とりあえず国税庁のホームページにあるテンプレートはいかがでしょうか。

 記帳の仕方がわからない方へ|国税庁
 https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/topics/shotokuzei/kicho.htm
  「記帳練習帳(事業所得者用)」(PDF/779KB)
   https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/topics/shotokuzei/pdf/04.pdf
  「様式(事業所得者用)」(PDF/57KB)
   https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/topics/shotokuzei/pdf/05.pdf

非常にシンプルなので、初めてでも簿記がわからなくても簡単です。

会計ソフトを使う

ずっと白色申告で十分な程度の収益を見込んでいるのであれば、上記のような手書きの記帳でもなんとかなるのですが、本格的にフリーランスでやっていこうと思っているのであれば、会計ソフトで記帳していくのが最良です。

会計ソフトの良いところは、日々の仕訳(記帳)をしていけば、勝手に複式簿記の形式で必要な各種帳簿ができあがるということです。
これを手書きでやろうと思うと、あちこち転記していかなければならないし、チェックも計算も大変!

会計ソフトによって必要な簿記知識は異なりますが、わかりやすいソフトを使えば簿記知識がなくてもちゃんと青色申告に対応できるだけの複式簿記ができます。

クラウド型とインストール型って?

会計ソフトには、

  • クラウド型
  • インストール型

があります。

クラウド型はWEBブラウザで使うもので、インストール型はパソコン等に入れて使うものだと思ってもらえればいいですね。

クラウド型は、データがWEB上にあるのでどのパソコンからも使えるのが便利です。
また、法改正等があってもすぐに反映してシステムが更新されるので安心感もあります。

インストール型はパソコンに入れてしまうので、基本的には固定の1台のパソコンで使用します。
オフラインで使えるのが魅力です。

最近はクラウド型が増えている印象ですが、まだインストール型も人気がありますね。
自分に合ったものを使えば良いと思います。

ノートやファイルも必要

領収書や見積書、請求書、その他様々な書類も日々の業務にはたくさんあります。
そういったものは、ノートやファイル、封筒などを使って整理していきましょう。

レシートを几帳面にノートに貼り付けていっている人もいますが、私は性格が大雑把なので月ごとにファイルに放り込むことが多いです。
ちゃんと記帳できて、ちゃんと保存できれば大丈夫なので、自分のやりやすい方法を探しましょう。

私が実際に使ったもの

私が始めた頃は無料で使える会計ソフトはほとんどなくて、「nyao soft♪」の「♪会計」を使っていました。
とってもシンプルなので、ある程度の簿記知識がないと使えないものではありましたが、少し簿記の勉強をすればなんとかなりましたね。

 nyao soft♪アプリシリーズ23
 http://www.roy.hi-ho.ne.jp/nyao/nsapp/index.htm

今は案件も収益も増えたので、「マネーフォワード確定申告/パーソナル」を使っています。

 マネーフォワード確定申告
 https://biz.moneyforward.com/tax_return/

こちらはクラウド型で、口座やカード、さらには家計簿とも連携できるので、ものすごく楽にお金の流れを把握できるようになりました。

フリーランス程度の規模なら、無料で使える会計ソフトも増えてきています。
いろいろ使ってみて、自分に合ったものを選んでくださいね。

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